女性の体脂肪率 — 計算方法から正常範囲、無月経の基準まで
診察室で患者様とお話を伺っていると、体重計に表示された数字一つに一喜一憂される方が本当に多いです。「院長先生、私は体重は正常なのに、なぜお腹だけ出るのでしょうか?」あるいは「体重は減ったのに、ボディラインはそのままです」とおっしゃいます。そんな時、私が必ずお伝えすることがあります。重要なのは体重そのものではなく、体の中に脂肪がどれだけあるかを示す体脂肪率であるという点です。

体脂肪率の定義と計算公式
体脂肪率とは、全体重に占める脂肪の割合のことを言います。体重だけでは分からない体の中の構成を覗き見る指標だと考えてください。正確に知るためには、まず除脂肪量を求める必要があります。除脂肪量とは、私たちの体から脂肪を除いた残り、つまり骨・筋肉・臓器などの重量をすべて合わせた値です。

計算は次のように進めます。
女性の除脂肪量計算法: (1.07 $\times$ 体重kg) $-$ (128 $\times$ (体重kg$^2$ $\div$ 身長cm$^2$))
体脂肪量計算法: 体重 $-$ 除脂肪量
体脂肪率計算法: (体脂肪量 $\div$ 体重) $\times$ 100
ここまで行えば、自分の体の実際の脂肪比率が数字で出ます。
実際の数字で見る計算例
公式だけを見ると目が回りそうですよね。実際の事例で解説します。身長165cmに体重55kgの女性を想定してみましょう。

まず除脂肪量を求めます。(1.07 $\times$ 55) $-$ (128 $\times$ (55$^2$ $\div$ 165$^2$))を計算すると、除脂肪量は44.63kg。全体重55kgからこの値を引くと、体脂肪量は10.37kgになります。
最後に、この体脂肪量を再び体重で割り、100を掛けると、**体脂肪率は18.86%**となります。このように数字で確認してみると、単に痩せているだけなのか、筋肉量と脂肪量の調和が適切なのかが客観的に明らかになります。
結果の解釈と注意すべき正常範囲
数値が出たので、次は解釈する番です。体脂肪率は無条件に低ければいいと思われがちですが、実は女性にはある程度の脂肪が必ず必要です。

専門家は、正常な月経を維持するためには女性の体脂肪率が17%未満に落ちてはいけないと強調しています。脂肪が不足しすぎるとホルモンバランスが崩れ、無月経になるリスクが高くなるからです。実際に、短期間に15kg以上急激に減らす場合、このようなリスクが高まります。
反対に、体脂肪率が32%以上と過度に高くても問題が生じます。この場合もホルモンバランスが乱れ、月経が不規則になることがあります。低すぎず、高すぎない適正範囲を維持することが女性の健康の核心です。
計算公式が持つ限界点
前述の公式は、簡便に概算できる点がメリットですが、限界も明確です。身長と体重の二つだけを入れる計算であるため、個人の筋肉分布や骨密度、水分含有量までは反映できません。
専門的に運動をしていて筋肉量が非常に多い方は、公式上の体脂肪率がかえって高く出ることがあります。したがって、この数字一つに固執するよりも、インボディ(BIA)やDEXAスキャンのような精密測定を併用される方が正確です。統計分野でも多くの研究が**95%[1]**信頼区間を設定して誤差を減らそうと努めています。私たちも数値一つより、複数の指標を合わせて見る姿勢が必要です。
併せて確認すべき補完指標
体脂肪率とセットで確認すると良い指標が、**除脂肪量指数(FFMI)です。身長を考慮して除脂肪量を数値化したもので、韓国の成人女性の正常な除脂肪量指数は14.9~16.1kg/m$^2$**程度であると知られています。


脂肪を落とすことだけに集中すると、除脂肪量、つまり筋肉まで一緒に落ちてしまうものです。体重は減っても基礎代謝量が下がり、少し食べただけでも太りやすい体になってしまいます。体脂肪率は下げつつ、除脂肪量指数を適切に維持する方向で食事と運動を計画されることをお勧めします。
韓医学では、これを単純な数字の問題としてではなく、気血の循環とバランスという観点から捉えます。体脂肪が特定の部位に溜まっている場合、その部位の代謝が停滞しているサインである可能性があるからです。
数字は私たちの体の状態を知らせる一つのヒントに過ぎず、正解ではありません。自分の体が送る信号に耳を傾けながら、健康的に減量することが最も重要です。一人で食事と運動を調節していて、気力がなさすぎたり、生理不順のような症状が現れたりした場合は、いつでも専門家の助けを求めてください。
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References
[1] The association between sleep duration and general and abdominal obesity in Koreans: data from the Korean National Health and Nutrition Examination Survey, 2001 and 2005. (Obesity (Silver Spring, Md.), 2009) — "https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19180067/
参考資料