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低糖質高脂質ダイエットの意味 — ケトジェニックの原理からケトーシス、炭水化物制限基準まで
ブログ 2026年8月3日

低糖質高脂質ダイエットの意味 — ケトジェニックの原理からケトーシス、炭水化物制限基準まで

崔然昇
崔然昇
代表院長

「院長先生、お肉を思う存分食べていても痩せるなんて本当に可能なんですか?」

診察室でダイエットの相談を受けていると、本当によく聞かれる質問です。多くの方が、脂質をたくさん摂れば当然太るだろうと考えられます。しかし、ここ数年で流行したこの食事法は、その常識を完全に覆しました。今日は、多くの方が気になっている低糖質高脂質(低炭高脂)食事法の意味と、そこに隠された原理について、分かりやすくお話しします。

低糖質高脂質食事法とは正確には何でしょうか

**低糖質高脂質(低炭高脂)とは、文字通り低炭水化物高脂質(Low Carbohydrate High Fat, LCHF)**食事法を略した言葉です。私たちが普段主食として食べているご飯、パン、麺などの炭水化物の摂取を思い切って減らし、その空いたところを健康的な脂質で満たす食事療法を意味します。

エネルギー源の転換過程を示すフローチャート。[炭水化物摂取の減少] → [肝臓での脂肪分解] → [ケトン体生成] → [脂肪をエネルギーとして使用] の順に矢印がつながっている

英語では一般的にケトジェニック(Ketogenic)またはケトダイエットと呼ばれます。この食事法の核心は、私たちの体がエネルギーを得る方法を変えることにあります。通常、人体は穀物や果物から得られる糖分(グルコース)を第1優先のエネルギー源として使用します。しかし、炭水化物の供給が絶たれると、肝臓で脂肪を分解して「ケトン体」という物質を作り出し、これを主エネルギー源として使用するようになります。

急に流行した背景と由来

この食事法を単なる最近の流行だと思う方が多いですが、実はその根は非常に深いです。低糖質高脂質食事法は、1920年代に小児てんかん患者や脳腫瘍患者を治療する目的で初めて作られた医療用食事法でした。

その後、2014年にアメリカのジャーナリスト、ニーナ・タイシュルツがこの方法の体重減少効果を大衆に広く知らせたことで、世界的なブームが始まりました。治療目的で使われていた方法がダイエットの領域に移ったことで、現在の「ケトブーム」が作られたわけです。

失敗しない実践のための核心ルール

低糖質高脂質を正しく行うには、単にご飯を少なく食べるレベルを超えて、栄養素の比率を精巧に合わせる必要があります。私が診察室で患者様にガイドラインとしてお伝えしている基準をまとめます。

食事実践チェックリスト。左側には ✅ 推奨食品(肉、魚、卵、チーズ)、右側には ✗ 制限食品(砂糖、パン、パスタ、ご飯)をアイコンと共に対比して配置

  • 栄養素摂取比率: 一般的に総カロリーの 10%以下 に炭水化物を制限し、タンパク質を 20% 程度、残りの 70% を脂質で満たす方法を使用します。ただし、米国家庭医療学会では総摂取カロリーの 20%未満 を炭水化物として摂取することを定義とする場合もあります。

  • 推奨食品: 肉、家禽類、魚、貝類、卵、チーズ、ナッツ類、種子類のように、脂質とタンパク質含有量が高い食品を摂ってください。

  • 制限食品: 砂糖、パン、パスタ、ご飯のように炭水化物含有量が高い食品は避けるべきです。

  • 必須要素: 食物繊維が豊富な野菜の摂取と十分な水分補給が不可欠です。ほうれん草、ケール、スイスチャードなどのサラダ野菜は炭水化物が少ないため、思う存分食べていただいて構いません。

よくある誤解と注意点

最も多い誤解は、「ただサムギョプサルをたくさん食べればいい」と考えることです。しかし、低糖質高脂質の本質は単に脂質を多く摂ることではなく、新陳代謝を**ケトーシス(Ketosis)**状態に到達させることです。

スマートフォンメッセンジャーやSNSのコメント欄形式のデザイン。「サムギョプサルだけ食べていれば無条件に痩せますか?」という質問に、専門家が「単純な脂質摂取よりケトーシスへの進入が核心です」と回答しているキャプチャ画面

ケトーシスとは、体がグルコースの代わりに脂質を主燃料として使用する状態を言います。この状態に入るまで、いわゆる「ケトフル」と呼ばれる無力感や頭痛が起こることがあります。私も診察の合間に患者様の事例を見ると、初期にこの過程に耐えられず諦める方がかなり多いです。むやみに脂質だけを増やすより、自分の体が適応する時間を与えることが重要です。

ダイエットの観点から見た実際の実効性

果たしてこの食事法は本当に効果があるのでしょうか?結論から申し上げますと、初期の体重減少速度は非常に速い方です。しかし、ここには少しの「仕掛け」があります。炭水化物の摂取を減らすと、体内のグリコーゲンと共に水分が急速に抜けていくため、序盤に数字がガクンと減る現象が現れるからです。

一般推奨食事と低糖質高脂質食事の炭水化物比率を比較する単純な棒グラフ。一般食事(45〜65%)vs 低糖質高脂質(10〜20%以下)の差を視覚的に明確に示したもの

一般的な推奨食事と比較すると、その差はより明確です。一般的な三大栄養素摂取ガイドは、炭水化物を総カロリーの 45〜65% の範囲で推奨しており、大韓糖尿病学会の2015年指針でも 50〜60% を推奨しています。これと比較すると、低糖質高脂質は非常に極端な制限食であると言えます。

効果的な減量を望まれるなら、「悪い脂質」ではなく「良い脂質」を選択してください。例えば、オリーブオイル大さじ1杯には脂質が約 13.5g 含まれていますが、そのうち飽和脂肪酸はわずか 2g だけです。アボカド半分(タンパク質 1.3g、脂質 10g)やアーモンドバター大さじ1杯(98kcal)のような健康的な脂質源を活用されることをお勧めします。

持続可能なダイエットのために

低糖質高脂質は確かに強力なツールになり得ますが、誰もが簡単に真似できる方法ではありません。栄養素の摂取が非常に限定的なため、長期的に維持するのが難しく、体質によって合わない方もいらっしゃいます。

重要なのは、自分の体の状態を正確に知り、それに合った速度で減量することです。無理な食事制限で気力が落ちたり、代謝が崩れた経験がある方は、専門家の助けを借りて体質に合わせて調整する過程が必要です。

白鹿感比錠(Baekrok Gambi-jung tablet)プログラムと一緒に取り組むことで、食事調節過程での困難を軽減し、より効果的な結果を期待いただけます。本日の内容を参考に食事を試してみていただき、体の反応がどうだったか、次回の診察の際にぜひ教えてください。


参考資料

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崔然昇

崔然昇 代表院長

治りにくい病気や再発を繰り返す病気のため、複数の医療機関や診療科を経て来院される方を多く診てきました。腹痛、頭痛、動悸、めまい、不眠など、本来は異なる診療科で扱う症状が一人の方に重なって現れることもあります。それぞれの症状に薬を服用してもはっきり改善せず、不調のある状態がいつの間にか日常になっている場合もあります。このようなときは、個々の診断名だけでなく、複数の症状がどのようにつながり、ともに変化しているかを確認します。 現在最もつらい症状だけを伺っても、その経過全体を把握することは困難です。体が最初に変化した時期、病気・手術・出産を経験したとき、薬を始めたり中止したりした後にどのような変化があったかを確認します。体重、食事、睡眠の変化も振り返り、以前の治療で改善した症状と残っている症状を時系列で整理します。 検査結果、診断、これまでの治療経過は、現在の体の状態を把握するために必要な情報です。現代韓医学の臨床研究、現代医学の生理・病理研究、古典医書に蓄積された観察は、同じ体を読み解くための異なる視点です。患者さんを一つの視点に当てはめるのではなく、それぞれの視点が説明できる範囲を見極めながら、別々に扱われてきた症状と治療経過を一緒に理解する手がかりを探します。

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